「芸能事務所のマネージャーの年収はどれくらい?」
「芸能マネージャーの平均給料は?」
「芸能事務所のマネージャーはきついの?」
近年ではテレビやラジオだけでなく、YouTubeや個人配信ツール等が増え、マネジメントするタレントもコンテンツ数も、とても多くなっています。
芸能界というキラキラした世界の一員になって、多くの有名人と大きな仕事をしたいと考える人は多いようです。
そして、元々憧れの存在であったタレントと仕事をする機会もあり、とても特殊な魅力を持っている仕事です。
しかし、芸能マネージャーは思っているよりも緻密で几帳面な部分を発揮しなければいけない仕事であったり、体力的・精神的にもタフであることが求められるたりするため、非常に入れ替わりの激しい業務になっています。
それでも、自身が献身的に売り込みを行ってきたタレントが羽ばたいていく姿を見ることが出来たり、タレントに信頼され、非常に近い存在になることができたりと、一般的な職務では体験することができないことを体験できる仕事でもあります。
業務内容が自身にとってとても魅力的に感じていたとしても、給与面で納得することができなければ、なかなかその仕事を続けていくのは厳しいでしょう。
芸能事務所のマネージャーの仕事において、給料はどれくらいもらえるのでしょうか。
そして、芸能マネージャーの仕事で特に大変なことは何なのでしょうか。
芸能事務所のマネージャーの年収・給料を調査
芸能事務所に勤めたいと思っても、芸能事務所は無数にあるため、どの事務所に就職すればよいのか非常に悩ましいと思います。
実際、芸能界で有名な芸能事務所でも、上場をしていない企業や非常に人数規模が少ない企業など、いろいろな特徴があります。
ここからは、どのようなタレントがいて、勤務する人の規模はどのくらいなのか、そして、給料はどれくらいなのか、上場はしてるのかなどといった、就職を考える中でベースとなる部分の情報を、大手の芸能事務所別でご紹介していきます。
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アミューズのマネージャーの年収・給料
株式会社アミューズは、東証プライム市場に上場している1977年に設立された大手芸能事務所です。
本社は山梨県にありますが、オフィスは東京都渋谷区にあります。
従業員数は333人(アミューズグループ 458人)となっています。
福山雅治、吉沢亮、清原 果耶、深津絵里、吉高由里子など、多くのトップタレントを抱える芸能事務所大手と言って間違いありません。
給料に関して、dodaによると、平均年収は729万円となっています。(2022年度)
リクナビ2023の新卒採用情報ですと、月19万円程度(年俸制)となっており、年俸300万円の16分割という記載がありました。
Openworkによると、回答者の平均年収は424万円となっています。
給料が年俸制であるというコメントや、深夜残業代なども含まれているというコメントもあります。
ジャニーズのマネージャーの年収・給料
株式会社ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)は1975年に設立されました。
本社は東京都港区赤坂にあり、従業員数は190人となっています。
嵐、Hey! Say! JUMP、Snow Manなど、有名なグループから、木村拓哉、東山紀之、生田斗真などの個人で活躍するタレントも多数所属しています。
給料に関して、indeedの口コミで、マネージャー業では337万円というものがありました。
マイナビの採用実績によると、月給が239,300円となっており、その中には月の固定残業代81,400円/59時間分を含むという記載がありました。
そのため、基本給は157,900円となります。
スターダストのマネージャーの年収・給料
株式会社スターダストプロモーションは1979年に設立されました。
本社は東京都渋谷区にあり、従業員数は、490名となっています。
北川景子、本田翼、新木優子、山田孝之、山崎賢人など、第一線で活躍する俳優や女優が多数所属している大手芸能事務所です。
給料に関して、マイナビ転職では、月給21万円+賞与年2回で、年収は300~500万円という記載があります。(現在は掲載終了)
また、経験者限定で月収35万円というものもありました。
また、スターダストホームページの、スターダストグループ採用ページには、下記のような記載がありました。
月給21万円以上
入社3年目年収平均 460万円
入社5年目年収平均 620万円
スターダストホームページより引用
大手芸能事務所であるため、年数を重ね、経験を積むことで、給与もしっかりとステップアップしていけるのがわかる数字となっています。
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トップコートのマネージャーの年収・給料
株式会社TopCoatは1995年に設立されました。
本社は東京都渋谷区にあり、従業員数は公表されていませんが、27名という話があり、所属タレントも少なく、少数精鋭で実力派を抱えている事務所になります。
主な所属タレントは菅田将暉、松坂桃李、木村佳乃、杏、中村倫也などが在籍しています。
給料に関して、マイナビ転職では、月給23万円以上+諸手当という条件で、初年度の年収は350万円~450万円という記載がありました。(現在は掲載終了)
ホームページのリクルートページでは、求人募集をしてはいるものの、実際の給料は載っておらず、(前職給与、経験・能力等を考慮)と記載があったため、経験や実績などが給料のベースになるでしょう。
ホリプロのマネージャーの年収・給料
株式会社ホリプロは、1960年の5月に堀プロダクションとして設立され、その後、1963年1月に株式会社ホリプロダクションに改称しました。
過去に東証2部に上場していたこともあったり、音楽やイベント、キャスティング系など多数の関連会社があり、日本では大手の芸能事務所となっています。
本社は東京都目黒区にあり、従業員数は、292名となっています。
主な所属タレントは石原さとみ、綾瀬はるか、竹内涼真、妻夫木聡、藤原竜也などが在籍しています。
給料に関して、マイナビでは、下記の記載がありました。
【大学院了・大学卒】月給255,000円
【短大卒・専門卒】月給235,000円
マイナビより引用
この中に、月25時間の固定残業代が含まれているようです。
また、転職会議では、平均年収は426万円となっています。
ホリプロも日本では大手の芸能事務所となるため、経験を重ねる中で年収はステップアップしていくでしょう。
吉本興業のマネージャーの年収・給料
吉本興業株式会社は、元々は吉本興業ホールディングス株式会社として1912年に設立され、その後、2007年に現在の吉本興業株式会社となりました。
東京都新宿区、大阪府大阪市に本部を置くお笑い芸人を多数抱える大手芸能事務所です。
総従業員は878名となっています。
主な所属タレントは、明石家さんま、ダウンタウン、今田耕司、東野幸治、中川家など、有名な芸人が多数在籍しています。
給料に関して、リクナビ2023には下記のような記載がありました。
管理部門に関して
短大/専門/高専 卒業 年俸:2,240,640円
大学/大学院 卒業 年俸:2,636,040円
制作部門に関して
短大/専門/高専 卒業 年俸:2,240,640円
大学/大学院 卒業 年俸:2,636,040円
リクナビ2023より引用
尚、口コミサイトのライトハウスでは、回答者16名(平均37.6歳)で531万円という数値でした。
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芸能事務所マネージャーの平均年収・月収まとめ
芸能事務所は大手から個人事務所まで多数存在しており、給料も経験やスキル、会社規模などによって大きく変わります。
そのため、平均年収も240万円~650万円と言われており、大きな幅があります。
日本の平均年収が443万円と言われているので、それと同等か、それより低いのが芸能事務所のマネージャー業の平均年収であると言えるでしょう。
大手の芸能事務所は安定しており、給料も高い反面、人気があるので倍率も非常に高いです。
芸能人のマネージャーはきつい?年収と見合わない?
これまで、大手の芸能事務所の概要や年収をご紹介してきました。
大手の芸能事務所は関連会社が多数あったり、所属タレントが多く、それに伴い従業員も多いといった特徴もあることがわかりました。
それでは、芸能事務所のマネージャーという仕事は、その給料に対してどのような業務があるのでしょうか。
実際、芸能事務所のマネージャーは心身ともにタフであることが求められ、年収と見合わないと感じて離職する人もかなり多いようです。
それでは、実際にどのようなきつい仕事内容があるのでしょうか。
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きついところ①多忙なスケジュールの管理
芸能事務所のマネージャーで特に多い仕事としては、スケジュールの管理です。
売れっ子のタレントは1年でも休みがほとんどない人がいたりと、非常に多忙です。
そして、そのような売れっ子のタレントには次から次へと仕事の依頼が舞い込みます。
それらの仕事は、企業にとっての収益に直結するため、なるべくしっかりとこなしていくことが理想です。
しかし、タレントも人間であるため、あまりにもタイトなスケジュールで多忙を極めてしまうと、体調不良を起こすこともあります。
全体のバランスや案件の条件などから、スケジュールと予算をコントロールしていく必要があるのです。
そして、事務所には多数のタレントが在籍するため、一人のマネージャーが複数のタレントのスケジュールをコントロールするということも良くあります。
マネージャーがスケジュールの管理を失敗してしまうと、タレントだけでなく、現場やクライアントにとても大きな迷惑をかけてしまいます。
そのため、繊細なスケジュールの管理をしなくてはならず、とても骨が折れる作業になります。
このスケジュール管理という一見シンプルそうな業務でも、同時に多方面からの依頼が重なると、心身ともに疲弊することが少なくありません。
きついところ②芸能人のブランドイメージの維持
芸能人はイメージ商売であるため、そのブランドのイメージの維持は、事務所のマネジメントとして、とても大切な業務になります。
例えば、撮影に起用されたタレントに関して、撮影現場でカメラマンやディレクター、プロデューサーはOKと言っても、それがタレントのブランドイメージにそぐわない場合、それらを指摘しなければいけません。
顔の映りが悪い、この角度だと顔が太って見える、分け目が違うなどなど、制作現場では嫌われかねないような事もチェックしなければいけません。
そのような細かいブランディングを怠ってしまうと、消費者やファンにとってのタレント像が大きく崩れてしまう場合があります。
タレントの将来に直結することもあるため、タレントごとに細部まで気を使わなければいけません。
もちろん撮影現場だけでなく、撮影し終わった素材のチェックなどでも、より綿密に行います。
事務所として、このタレントは清純派で売っているので、胸が小さく見えるように修正したい、肌が汚いので綺麗にしてほしい、などなど、一見細かすぎるような部分もチェックします。
それらを毎回チェックすることは、マネージャーにとってとても大切な仕事です。
そして、それを見落としてしまった場合、ネット上などでそのタレントの容姿にコメントする人が増えたりなど、イメージダウンに繋がります。
他にも、タレントのために小顔矯正のサロンなどを定期的にスケジュールに入れたりなど、とても繊細な管理が必要になります。
そのような繊細な気付きを怠らないように責任感を持って行動せねばならず、それは心身ともに大変な仕事です。
きついところ③マスコミやファンとの各種調整
芸能事務所のマネージャーは、タレントの出演する作品や、ブランディングなど以外のことにもやることが多数存在します。
近年多いのが、不祥事や問題などが起きた際のマスコミへの対応です。
このマスコミ対応のやり方で、タレントの生命線が大きく分かれることもあります。
どこまで事の詳細を話すのか、その言い回しなどはどうするのかなど、様々なリスク管理の点から考えます。
質疑応答はどのようにするのか、事務所としてはどのような声明を出すのかなど、とても繊細です。
世論を敵にしないような落としどころを探ったりなど、非常に緊迫した業務になります。
総じて言えることはマスコミのコントロールの手腕が、事務所やタレントのイメージに直結するということです。
他にも、インタビュー内容で世論でタブーになっている発言をしないように管理したりなども意識します。
マスコミは時に味方になって宣伝をしてくれる反面、最大の敵になることもあります。
その管理をしっかりと行うのが、芸能事務所としての腕の見せ所でしょう。
また、ファンとの交流の場やファンサイト・SNSなどで、ファンを満足させるコンテンツや機会を提供することも重要で、それらの管理なども非常に繊細に行わなければいけません。
ファンベースが土台となっているアイドルなどは、ファンに不満を抱かせたりしてしまうと、事務所へ批判の目が集まり始めます。
そのため、ファンだけに特別に公開する情報があったり、タレントと適切に触れ合える機会を定期的に用意することは大切です。
芸能事務所のマネージャーは、世論やファン・マスコミなどを上手くコントロールすることが求められ、それらは自分だけの責任ではなく、タレントや事務所の将来にも関わります。
【Q&A】芸能事務所マネージャー年収に関するよくある質問
これまで、芸能事務所のマネージャーの年収やきついと言われている仕事の内容などをご紹介しました。
ここからは、芸能事務所のマネージャーにおいて、年収にまつわるよくある質問に答えていきます。
芸能事務所のマネージャーに学歴はいる?専門学校はある?
大手芸能事務所に関しては、一般的な大手企業などと変わらないため、それなりの学歴は必要になるでしょう。
しかし、学歴に自信がない人でも、問題ありません。
芸能事務所は多数あり、最初は小さな事務所に入って、そこからステップアップをすることや、高卒の人の募集をしている大手芸能事務所も存在します。
専門学校だと、東京ビジュアルアーツに芸能マネージャーコースがあります。
他にも、代々木アニメーション学院には、芸能マネジメント科があります。
大学の学部としては、マスコミ系や映像、写真系などの学部に在籍することで、知識をつけたり、現場にインターンなどで参加できることもあるでしょう。
ただ、何より大切なのは、心身ともにタフであることと、エンタメに強い興味があることが何よりも大切であるでしょう。
エンタメ系の専門学校や学部にいなくても、大手に就職できるチャンスはたくさんあります。
芸能事務所のマネージャーは性別によって何か違う?事務所によって性別の制限はある?
芸能事務所として、男性を優先的に採用していたり、逆に女性を積極的に採用していたりなどすることはあります。
ただ、多くの芸能事務所は性別によって分けて募集などはしていません。
男性アイドルや女性アイドルの事務所に関しては、アイドルと同性のマネージャーを募集するなどといったことも少なくありません。
基本的には事務所の意向によって様々なため、女性タレントには女性マネージャーをつける事務所もあったりしますが、とは言え、採用の際は基本的には性別で分けることはあまりしないでしょう。
芸能事務所のマネージャーの就職の倍率は高い?低い?
大手芸能事務所になると、倍率は非常に高くなります。
例えば、吉本興業ではリクナビでの新卒のプレエントリー候補リスト登録人数が6,836名という表記がありました。
その中からどれだけの人が実際にエントリーをしているかは定かではありませんが、採用されるのは15~30人程で、それも年度によって変わります。
大手になればなるほど、採用する人も増えますが、それ以上に応募する人の数も増えていきます。
逆に小さな芸能事務所では、慢性的に人手不足に陥っている事務所もあるため、採用基準はそこまで高くないでしょう。
自分のマネジメントしたいタレントや、給与面、上場しているか、社員離職率はどれくらいかなど、様々な観点から応募する事務所を決めると良いでしょう。
芸能事務所のマネージャーの年収|まとめ
芸能事務所のマネージャーの年収を企業ごとにご紹介いたしました。
また、マネージャー業のきつい部分なども知ることができたと思います。
年収に関して、大手芸能事務所は安定しており、経験を重ねるごとにステップアップできる傾向にあります。
逆に小さな芸能事務所では、その事務所の中核として台頭できれば、給料も自ずと上がっていくでしょう。
自分がどのような企業で働きたいのか、そして、どのようにステップアップしていきたいのかによって、年収もキャリアの進め方も大きく変わります。
マネージャーという仕事は、人間をマネジメントする仕事なので、非常にタフな仕事であり、そして同時に繊細です。
多くの人が、その勤務形態や条件などを理由に離職していることも事実ですが、その中でスキルを磨くことで、タレントに信頼され、タレントと共に大きなことを成し遂げられるチャンスを得られます。
そのようなことは、他の仕事ではなかなか味わえない感動となるでしょう。